ロングテールキーワードとは?SEOにおける活用方法とメリット、選定方法を解説

「ロングテールキーワードって何?」
「個人ブロガーには必須なの?」
「ロングテールキーワードはどうして大事なの?」
「SEOと何か関係があるの?」
「個人でブログを運営しているけど全く伸びない・・・」

このような悩みや疑問を抱いている方も多いのではないでしょうか。ロングテールキーワードは、個人ブロガーの方がSEO対策をするうえで必須の知識です。

本記事では、

・ロングテールキーワードとは何か
・ロングテールキーワードを活用するメリットとデメリット
・ロングテールキーワードを選定するツールの紹介
・ロングテールキーワードの選定方法

などを紹介しています。ぜひ最後までお読みください。

ロングテールキーワードとは?

まず初めに、ロングテールキーワードとは何かというと、検索ボリュームが少なく(月間検索回数1,000回未満)、複数(おもに3語以上)の語句を組み合わせたキーワードのことをいいます。「ニッチキーワード」や「スモールキーワード」と呼ばれることもあります。「ニッチキーワード」という言葉で聞き馴染みのある方もいるかもしれません。

検索ボリュームが少ないということは、アクセス数を稼ぐことは不可能ではありますが、競合で上位を狙いやすく、集客や収益化などに大きな効果があります。ロングテールキーワードによっては、簡単にSEOで1位を取れてしまう、なんてことも十分にあるのです。

ビッグキーワード・ミドルキーワードの特徴

ロングテールキーワードは複数(3語以上)の語句の組み合わせと前述しました。それより少ないキーワードの組み合わせを、ビッグキーワード・ミドルキーワードといいます。それぞれの特徴は以下の通りです。

【ビッグキーワード】
主に1語で構成され、検索回数は月間で10,000以上のキーワードのことです。非常に多く検索されており、大手のオウンドメディアや有名ブロガーも参戦しており、簡単にSEO上位を狙うことは難しいです。(例:SEO ブログ 転職 副業)

【ミドルキーワード】
主に2語で構成され、検索回数は月間で1,000~10,000程度のキーワードのことです。企業メディアや有名ブロガーがSEO上位を狙い記事を執筆することが多いです。(例:転職 + エージェント 副業 + 在宅 )

ロングテールキーワードを活用するメリット

ロングテールキーワードとは何かを簡単に解説しました。ここからは、ロングテールキーワードのメリットについて紹介していきます。ロングテールキーワードを最大限活用することで、SEO対策をすることができ、競合優位性を得ることができます。メリットについて大きくは以下の4点あります。それぞれを詳しく解説していきたいと思います。

①検索結果の上位表示が狙いやすい

ロングテールキーワードのメリットの1つ目は、検索結果の上位表示が狙いやすいことが挙げられます。ロングテールキーワードの一番のメリットです。ロングテールキーワードは検索ボリュームが月間1,000未満と少ないため、競合に勝ちやすく、上位表示がされやすいことが最大のメリットです。特に個人ブログやドメインの弱いサイトでは、ビッグキーワードでは上位表示が狙いにくいといえます。その理由としては、有名ブロガーや、企業メディアはビッグキーワードを狙ったほうが、集客をしやすいからです。

対して、ロングテールキーワードは、企業やドメインの強いサイトはわざわざ狙いにいくことはありません。その理由は、せっかく強いドメイン力を持っているのにも関わらず、わざと弱いロングテールキーワードを狙って集客や収益化を減少させる理由がないからです。企業メディアは有名ブロガーが参入してこないとなると、必然と競合が少なくなります。そのため、競合は個人ブログが多く、テーマによっては、簡単に検索上位を狙うことも可能なのです。

②エンゲージメントの高いユーザーが多い

ロングテールキーワードのメリットの2つ目は、エンゲージメントの高いユーザーが多いことが挙げられます。エンゲージメントとは、簡単にいうと「企業と顧客との関係性」のことです。ロングテールキーワードで検索するユーザーは、ピンポイントで検索をしているため、既にサービスや商品を購入したことのあるユーザーで、再度購入を検討しているユーザーである可能性が高いといえます。

そのため、既に企業とユーザーの信頼関係が出来上がっており、深い信頼関係の構築がしやすくなるといえます。
また、ロングテールキーワードで検索すると、競合が少ないため、ユーザーが付く可能性がビッグキーワード・ミドルキーワードと比較し、格段に高いといえます。

③コンバージョンにつながりやすい

ロングテールキーワードのメリットの3つ目は、コンバージョンにつながりやすいことが挙げられます。コンバージョンとは、ユーザーが特定のアクションを行うことをいいます。ロングテールキーワードを狙って書いた記事は、コンバージョン率が非常に高くなるという傾向があります。
コンバージョン率(CVR)とは、webサイトに訪れた人が、どのくらいの割合でその商品を購入したのかを数値化したものをいいます。

1,000人がサイトを訪れて10人購入で1%
1,000人がサイトを訪れて100人購入で10%

ロングテールキーワードを狙ってコンバージョン率が高くなるその理由は、ユーザーの意欲が高いということにあります。「掃除機 ハンディ 安い」というロングテールキーワードを例に考えてみましょう。このユーザーは、ハンディタイプの安い掃除機を探しており、安いものがあれば購入したいという意欲が高いということが考えられます。すでに購入することを目的として検索をしているのです。検索ワードにマッチしたものがあれば、購入をしてくれるでしょう。

このように、ロングテールキーワードを用いるユーザーは、悩みに対して解決策を知っているため、コンバージョンにつながりやすいといえます。

④検索意図を踏まえた記事をつくりやすい

ロングテールキーワードは検索意図を踏まえた記事をつくりやすいというメリットがあります。先程の「掃除機 ハンディ 安い」というロングテールキーワードを例に取ってみましょう。この検索をしたユーザーの検索意図は、「ハンディ掃除機を安く買いたい」という意図が簡単にわかります。そのため、メディアとしても、ハンディ掃除機を安く買いたいユーザーに向けた記事を容易に執筆することができるのです。ユーザーの意図を踏まえた記事を書くことで、読者のニーズに応えることができます。

ロングテールキーワードにはデメリットもある

これまではロングテールキーワードのメリットについてお伝えしてきました。ここまで読み進めて頂いた方の中には、「ロングテールキーワードは活用しない手はない!」と感じた方もいらっしゃるでしょう。しかし、ロングテールキーワードにもデメリットはあります。大きくは以下の4点になります。

①検索ボリュームが小さく大量の流入にはならない

ロングテールキーワードのデメリットの1つ目は、検索ボリュームが小さいがために大量の流入になならないことです。
前述の通り、ロングテールキーワードは月間検索数1,000件未満のみの検索数に留まるため、多くの検索は見込めません。「掃除機 ハンディ」のようなミドルキーワードと比較すると、「掃除機 ハンディ 安い」は当然検索数が減少するため、多くの検索数は見込めません。SEOで1位を取ったとしても、実態はアクセスを集められていない、なんてこともあり得るのです。

②初期では上位表示までの時間が長い

ロングテールキーワードのデメリットの2つ目は、初期では上位表示までの時間が長いことです。
ロングテールキーワードは検索ボリュームが少ないため、検索で上位を取ることは比較的に容易ではありますが、アクセス数を多く集めるためには多くの記事が必要となります。そのため、ロングテールキーワードの記事を多く書いて、積み重ねていく必要があります。

③マニアックな内容になりやすいので知識が必要

ロングテールキーワードのデメリットの3つ目は、マニアックな内容になりやすいので知識が必要であるということです。
ロングテールキーワードの狙いとしては、少ないがそのことを知りたいユーザーに向け、ピンポイントに記事を書いてヒットさせることがあります。そのため、どうしてもマニアックな内容の記事を書かなければなりません。マニアックな内容は記事を書くためにも知識が必要なため、よく調べてから書く必要があるため、どうしても執筆には時間を要してしまいがちです。

ロングテールキーワードの選定方法

これまでは、ロングテールキーワードのメリットとデメリットをご紹介しました。ロングテールキーワードのデメリットも克服しやすいものばかりなため、使わない手はないとお分かりいただけたのではないでしょうか。
ここからは、実際にロングテールキーワードをどのように選定していくのか、5つのステップに分けて紹介していきます。

step1:幹となるビッグキーワードのジャンルを選ぶ

まずは、これから執筆していくビッグキーワードを明確に決定することが大切です。ここでは、極力検索ボリュームの大きなビッグキーワード(例:転職 副業 仮想通貨 など)に絞ることが重要です。なぜ検索ボリュームの多くなビッグキーワードにするかというと、ここで検索ボリュームの小さいキーワードを選定してしまうと、ロングテールキーワードがさらに小さいものになってしまい、アクセスを集めることが事実上不可能になってしまうからです。

step2:ロングテールキーワードの候補を抽出する

先程のビッグキーワードで転職を選定したとしましょう。選定したビッグキーワードを、「ラッコキーワード」や、「Ubersuggest」などのサジェスト抽出ツールを利用して調べます。ツールで調べることによって、「転職 エージェント」「転職 時期」などの関連キーワードが出てきます。これらの関連キーワードの中から月間検索数1,000未満の単語を調べることにより、ロングテールキーワードを抽出することができます。

step3:検索ニーズに沿うようなキーワードに絞り込む

キーワードプランナー(詳細は次章で紹介)を使用し、月間検索回数1,000回未満のロングテールキーワード絞り込みます。時期によって異なる場合も考えられるため、Googleトレンドなどで検索ボリュームの推移も確認しておくと良いでしょう。

step4:自サイトで解決できるコンテンツに絞り込む

キーワードプランナーで絞り込んだキーワードの中から、運営している自サイトにて執筆可能なコンテンツに絞り込みます。このステップでは特にツールなどは使用せず、自サイトとマッチするコンテンツを選ぶようにします。

step5:被りがないかをチェックして確定する

絞り込んだキーワードを検索し、競合上位と自分が執筆しようとしている記事に被りがないかを極力確認し、あまりにも被っていないようであればそのロングテールキーワードで確定します。Ubersuggestやruri-coで検索上位が取れそうかを確認しておくことも重要です。

【無料】ロングテールキーワードの選定に使えるツールを紹介

ロングテールキーワードを探すには、それぞれの検索ワードのボリュームを調べることが必須です。ここからは、ロングテールキーワードを探すためのおすすめのツールをご紹介します。全て無料で使えて(有料版も存在)便利なので、使いこなせるようにしておきましょう。

Googleキーワードプランナー

ロングテールキーワードの選定に活用できる無料ツールは、Googleキーワードプランナーが挙げられます。Googleキーワードプランナーとは、広告を掲載するための入札単価やキーワードごとの検索ボリュームなどを調べることができるツールになります。キーワードを入力することで、何回検索がされているのかを調べることができ、キーワードの調査などに活用できます。

このGoogleキーワードプランナーを活用することによって、容易にロングテールキーワードを探し出すことが出来るのです。ただし、キーワードプランナーは、広告を運用していない場合は、大まかな数値が表示されるため、広告を運用していないユーザーの方はあくまでも目安としてインプットする必要があります。

Googleトレンド

ロングテールキーワードの選定に活用できる無料ツールは、Googleトレンドが挙げられます。Googleトレンドは、世界中でGoogle検索でニーズの増しているキーワードを調べたり、分析したりすることができるツールになります。キーワードの検索需要の推移をグラフでチェックすることができ、どの時期にどのキーワードがどの程度検索されているのかがトレンド化されて表示されるため、一目でわかるようになっています。

Googleサーチコンソール

ロングテールキーワードの選定に活用できる無料ツールは、Googleサーチコンソールが挙げられます。Googleサーチコンソールとは、どんなキーワードを用いてそのwebサイトにアクセスしてきているかを解析するツールです。

「検索パフォーマンス」機能を使用すると、Google検索にて検索がされたキーワードと・表示回数・クリック数クリック率・平均掲載順位を確認することが可能です。Google検索で検索されたキーワードを調べることができるのはgGoogleアナリティクスなどには実装されておらず、このGoogleサーチコンソールだけであるため、是非とも活用していただきたいツールです。

「URL検査」機能を利用することによって、インデックスの有無を確認することができます。もし万が一、インデックスされていないといった場合には、どこに問題があるのかを具体的に調べることが可能となっています。

「リンク」機能を利用することで、どのようなサイトからリンクされているかがわかります。ほかのサイトからのリンクを確認することにより、他の方からどのようにみられているかを知ることができ、サイトの改善につなげることができるのです。

「セキュリティと手動による対策」を確認することで、サイトが現在抱えているセキュリティ上の問題やGoogleガイドラインの違反状況などを確認することができます。

ruri-co

ロングテールキーワードの選定に活用できる無料ツールは、ruri-coが挙げられます。ruri-coとは、ターゲットとなるキーワードの検索結果を対象に、競合の順位と、類似するキーワードなどが分析できるツールになります。
ruri-coを使用するメリットとしては、①検索ボリュームの細かい数字までチェックすることが可能、②狙うべきキーワードをユーザーに教えてくれる、この2点が挙げられます。
また、ruri-coについては完全無料で回数制限もなく利用できるため、お得に活用することができるでしょう。

Ubersuggest

ロングテールキーワードの選定に活用できる無料ツールは、Ubersuggestが挙げられます。Ubersuggestとは、キーワード分析を行うことができるようなツールです。Ubersuggestで調べることができる項目としては、大きくは以下の通りです。

・SEOの難易度
・関連キーワード
・検索ボリューム
・競合の流入キーワード

ロングテールキーワードを調べるために必要な項目がそろっていますね。Ubersuggestには無料版と有料版があり、無料版でも有料版と同じ機能を使うことができますが、使用できる回数が少ない(検索ボリュームを調べるのは1日3回まで)ため、多く検索する場合は有料版を使用することを検討しましょう。
有料版は3パターンあり、パーソナル(2,999円/月)・ビジネス(4,999円/月)・エンタープライズ(9,999円/月)となっています。それぞれのプランの違いも、利用できる回数が異なることとなっています。

ラッコキーワード

ロングテールキーワードの選定に活用できる無料ツールは、ラッコキーワードが挙げられます。ラッコキーワードとは、1つのビッグキーワードに対して、関連するサジェストキーワードを一括で表示してくれる、といったツールになります。
ラッコキーワードには、便利な機能が8つあり、全て無料版でも利用できます。ラッコキーワードの機能については、以下の通りです。

・Q&A取得ツール(yahoo!知恵袋等のサイトから入力したキーワードの疑問を確認できるツール)
・共起後取得ツール(キーワードの上位20番目までの記事に含まれる共起語を調べられるツール)
・周辺語取得ツール(入力したキーワードの周辺語を調べることができるツール)
・連想語取得ツール(入力したキーワードの連想語を調べることができるツール)
・類語・同義語取得ツール(キーワードの類語・同義語・反対語を調べることができるツール)
・ニュース/話題の記事取得ツール(キーワードに関するニュースや話題の記事を確認できるツール)
・Googleトレンドツール(キーワードの過去の人気度の推移を確認できるツール)
・見出し抽出(キーワードの上位10番目までのタイトル・見出しなどを確認)

以上のような便利が機能がありますが、ラッコキーワードには、検索ボリュームを調べる機能はありません。そこで、前述のGoogleキーワードプランナーとの組み合わせによって、サジェストキーワードの検索ボリュームをまとめて検索することが可能になります。

オウンドメディアにおけるロングテールキーワードの役割

オウンドメディア(企業が自社で保有するメディアのことで、自社ブランド独自のウェブ資産)は、長く記事を執筆し続けることで記事が蓄積し、検索エンジンでの上位表示が可能となります。
そこで、オウンドメディアのSEO対策には、ロングテールキーワードが有効です。オウンドメディアとロングテールキーワードは非常に相性が良いため、使いこなせると確実に上位表示までの時間が短縮できます。そもそもSEO施策は、実行してすぐに結果が伴うものではありません。
段階を踏んで地道に上位表示へと近づいてきます。認知→閲覧→拡散のサイクルを加速させるためには、ロングテールキーワードが重要になってきます。オウンドメディアは本来であればビッグキーワードを狙いに行く所ですが、いきなりビッグキーワードで記事を執筆しても、上位表示させることは難しいでしょう。

そこで、ロングテールキーワードを使うことによって、上位表示を狙いに行くのです。どのような流れかというと、オウンドメディアは狙いたいキーワードがはっきりしていることが多いため、そのキーワードについてのロングテールキーワードを網羅性高く執筆していきます。それらの記事を集約して、1つの記事にすることによって、上位表示が狙いやすくなるというものです。
重要なことはロングテールキーワードの網羅性です。関連キーワードを網羅することで、ビッグキーワードの信頼性や専門性を高めることにつながっていきます。オウンドメディアを運用しているメディアの方も、ロングテールキーワードをうまく活用して上位表示を狙っていきましょう。

ロングテールキーワードをうまく活用しよう

 ここまで、ロングテールキーワードとは何か、ロングテールキーワードのメリット・デメリット、ロングテールキーワードを選定するためのツールなどを紹介しました。

個人ブログを運営しているブロガーの方には、ビッグキーワードやミドルキーワードを狙いにいくことは厳しいということがお分かりいただけたのではないでしょうか。

 ロングテールキーワードは多くのアクセスを稼ぐことは現実的には不可能ですが、検索で上位を取りやすく、積み重ねることで、ミドルキーワード等でも上位を取れるようになってきます。

本記事で紹介したツールを駆使しながら、ロングテールキーワードについての記事を量産し、多くの検索流入ができるように、ロングテールキーワード対策をしっかりと進めていきましょう。