サーチコンソールで被リンク調査を成功させる方法
サイトのSEO対策をしっかりしているつもりでも、中々思ったような成果が上がらないこともあります。そんな時には、データに基づいた客観的な分析と対策が重要になります。
Googleが提供しているサーチコンソールは、そんな客観的な分析ができる有用なツール。サーチコンソールを利用すれば、検索キーワードの状況が分かるほか、ページの問題点や被リンクの確認をすることができます。検索で表示されるサイトの順位をチェックできる上に、被リンクの改善に非常に役立つため、ページ内の様々な情報を解析できるGoogleアナリシスと同様にどの企業のサイトでも必須のツールとなっています。
ここでは、そんなサーチコンソールの使い方や活用のポイントを徹底解説。被リンクの分析方法や獲得戦略まで、実例や具体例を織り交ぜながらまとめて解説していきます。この記事を読めば、サーチコンソールを活用した効果的な被リンク戦略を展開する方法を理解できますよ。
Contents
被リンクとは
サーチコンソールは、「どの検索キーワードで検索してどのように表示されたか」ということを調べられ、被リンクの状況を詳しく知ることにも使える有用なツールです。そんなサーチコンソールを理解し活用するためには、「被リンク」についての正しく知ることが不可欠です。
ここで、まず被リンクについての基本的な知識を押さえておきましょう。
被リンクの重要性
被リンクは、他のウェブサイトから自分のウェブサイトへのリンクしてもらうことです。この被リンクは、SEO対策で非常に重要な役割を担っています。その理由は次の3点にあります。
- 検索エンジンが表示順位を決めるためにその被リンクを参考にしているから。
- リンク元からのトラフィックの増加が期待できるから。
- ブランドの知名度向上やユーザーからの信頼性向上に役立つから。
良質な被リンクを多く得ることができれば、そのサイトは検索結果の上位に表示されやすくなる上に、リンク元のサイトからの流入が期待できることからトラフィックが増加します。また、被リンクは検索エンジンにもユーザーにも「参考にされるような信頼性のある価値あるサイト」という評価を与えることができるため、ブランドとしての知名度もあがります。信頼性や知名度は、SNSや他のプラットフォームでの共有やサイト自体のエンゲージメントにも繋がるため、非常に重要です。
良質な被リンクと不良な被リンクの違い
被リンクはただ得れば良いというわけではなく、良質な被リンクを豊富に獲得することが重要になります。検索エンジンが行う被リンクの評価は、リンク元のサイトの信頼性や権威性を反映するからです。ユーザーも、良質なサイトに貼られているリンクなら安心してクリックできますが、信頼できない情報を多く取り扱っているようなサイトのリンクは開きたいとは思わないはずです。
被リンクが良質であるか不良であるかは、次のポイントを確認してみてください。
- 良質な被リンク:信頼性が高く関連性のあるサイトからのリンク
- 不良な被リンク:低品質なスパムサイトからのリンク、無関係なサイトからのリンク
例えば、サイトの内容に関連する専門的な知識を持つサイトや高評価のブログなどは良質な被リンクにあたります。良質な被リンクを獲得するためには、コンテンツの充実と関連性のあるサイトとの関係構築が重要です。
被リンク獲得は「自然に」
SEOに直結する被リンクですが、検索エンジンに評価してもらうためには「自然な獲得」を心がける必要があります。これは、検索エンジンが不自然なリンクを嫌うためです。Googleのガイドラインにも、サイトが自然にリンクされることの重要性について触れられています。
具体的に自然で評価される被リンクを獲得するためには、下記のポイントが重要になります。
- 被リンク元の質と量のバランス
- 多様なサイトからの獲得
被リンク元のクオリティが低くてリンクが急増している場合は「不自然な増加」と見なされることがあります。検索エンジンは、自然な被リンクは質と量が比例していると考えているためです。SEO戦略において、被リンクの質と量はバランスを取りながら向上させていくのが重要なのです。
また、被リンクは、1つのサイトから大量に得るのではなく様々なサイトから得ることが自然になります。検索エンジンは、有益な情報は様々な人が参考にしたがるという考えを持っているからです。不自然な被リンクは大幅な順位の低下等のペナルティを受けてしまう可能性もあります。自然な被リンクを得られるよう心がけましょう。
サーチコンソールとは
被リンクのチェックには、サーチコンソールという無料ツールを用いると便利です。サーチコンソールは、企業のSEO対策で必須とも言われているツールで、いくつもの有用な機能があります。
ここでは、サーチコンソールとはどのようなものなのか簡単に解説していきます。
サーチコンソールの基本
サーチコンソールはGoogleが提供している無料ツールで、利用することで検索エンジン上でのサイトの掲載順位やその理由を明確にすることができます。
Googleアナリティクスと似たツールではありますが、こちらはサイト内での動向に注目して記録していくのに対し、サーチコンソールは検索エンジン上での様々なデータを記録していきます。
利用しないと検索順位が下がってしまうというようなことはありませんが、データに基づいて効率的にサイト運営をしていくためにぜひ活用したいツールといえます。
サーチコンソールでできること
サーチコンソールを利用すれば、次のようなことが可能です。
- 「検索パフォーマンス機能」で、検索キーワードの表示回数やクリック率、平均掲載順位をチェックできる。
- 「URL検査」でインデックスが正常か等、SEO上に不具合がないか確認できる。
- セキュリティの問題がわかる。
- 「サイトマップ」でGoogleに認識してもらいたいページを送信できる。
- Googleガイドラインに違反していないかを確認できる。
- 「リンク機能」で被リンク元の情報がわかる。
サーチコンソールは、ユーザーが何のキーワードで検索してサイトを訪れたのかが分かる唯一のツールだと言われています。ここでは被リンクのチェックに有用な「リンク機能」についてを取り上げていきますが、ユーザーのニーズを明確にしSEO構造が適切かを確認するためにも、ぜひ他の機能もあわせて使えるようになりたいですね。
サーチコンソールを用いた被リンクの確認方法
サーチコンソールには様々な機能があり、被リンクの確認も可能だということが分かりました。それでは、実際、どのように使用していけばよいのでしょうか?
サーチコンソールの設定手順、被リンクデータの確認方法、データのエクスポート方法について、詳しく見ていきましょう。
サーチコンソールの設定手順
サーチコンソールの設定は、下記のように行っていきます。
- Googleアカウントにログインする。
- サーチコンソールのページにアクセスする。
- 「プロパティを追加」ボタンをクリック。
- 自分のウェブサイトのURLを入力します。
- サイトの所有者確認をする。
所有者確認の方法は、いくつかありますが、HTMLファイルのアップロードやHTMLタグの追加が一般的です。確認方法を選択し、指示に従って進めてください。サーチコンソールが正しく設定されると、データの収集が始まります。
設定自体は難しくありませんが、初期データを確認できるのは数日後になってしまいますので、その点には留意してください。
被リンクデータの確認方法
サーチコンソールのメニューから「リンク」を選択すると、「内部リンク」と「外部リンク」に分かれたテーブルが表示されます。被リンクデータを確認するためには、この「外部リンク」をチェックしていきましょう。
「外部リンク」は、リンクされているページの上位から順に、どれくらいリンクされているのか具体的な数字とともに掲載されています。この「外部リンク」をクリックすると、リンク元のドメインやリンク先のページの詳細情報を確認することができ、被リンクの質と量を管理することが可能です。
それだけでなく、「上位リンク先ページ」をチェックすれば、リンクがどのページに集まっているかを知ることができます。また、「上位リンク元サイト」では、どのサイトが多くのリンクを提供しているかを把握することができます。こういった情報をチェックすることは、ユーザーがどのような情報を求めているのかを正しく理解することに繋がります。
データのエクスポート方法
データをエクスポートすることで、外部ツールを使って詳細な分析を行えます。データのエクスポートは、具体的には次のような手順で行います。
- 「リンク」セクションに移動する。
- エクスポートしたいデータを選ぶ。
- 右上の「エクスポート」ボタンをクリックする。
- データの形式を選択する。
データの形式は、一般的にはCSV形式が使われます。エクスポートしたデータは、エクセルやGoogleスプレッドシートで開けます。これにより、自分のニーズに合わせたカスタム分析が可能になります。被リンクの実態をより深く理解するために、定期的にエクスポートすることをおすすめします。
被リンクの分析方法とポイント
ここまで、被リンクの重要性とサーチコンソールを使った被リンクのチェック方法についてお伝えしました。
被リンクはウェブサイトの評価を高めるための重要な要素です。有効な被リンクを得るためには、その質をきちんと分析・評価し、適切な対応を重ねることが重要です。
それでは、実際にどのように分析していけば良いのでしょうか?また、対策のポイントとは?具体的に解説していきます。
被リンクチェックの手順
サーチコンソールを用いた被リンクのチェックは、次のような手順で行っていきましょう。
- 被リンクの数をチェックする。
- 被リンク元のウェブサイトの信頼性や関連性を評価する指標を確認する。
- 無効な被リンクに対処する。
被リンクは、数だけでなく質を見極めることがとても重要です。信頼性や関連性を評価する指標に基づけば、客観的に根拠のある対策を行うことができるでしょう。また、無効な被リンクへの対処方法を理解して実践することで、サイトの評価を維持することが可能です。
有用な被リンクの見分け方
まず重要になるのが、有用な被リンクの見分け方です。被リンク元のサイトが次のような場合は、非常に有用な被リンクとなるでしょう。
- 信頼性が高い。
- 関連性(同じカテゴリやテーマ)が高い。
- 自然なリンクである。
これらのポイントを押さえた被リンクは、高品質でユーザーに有益であることが多いため、検索エンジンからの評価も大きく上がります。
被リンクが自然かどうかはとても大きなポイントです。せっかく得られた被リンクでも、不自然な被リンクとみなされた場合はペナルティの対象になってしまうこともあります。同一のサイトからばかりに偏っていないか、被リンクが不自然に急増していないかということも確認するようにしてください。
被リンクの質を評価する指標
被リンクの質の評価にはいくつかの指標があり、被リンクの質を保つためにはこれらを総合的に判断することが重要です。具体的な指標やチェックするポイントは次の通りです。
- ドメインオーソリティ:ウェブサイト全体の信頼性を評価するもので、0~100で表記。高い方が検索順位に好影響。
- ページオーソリティ:特定のページの信頼性を評価する指標で、0~100で表記。高い方が検索順位に好影響。
- アンカーテキスト:ハイパーリンクの青色になっている部分。リンク先の内容を的確に表現するものが望ましい。
- リンクの配置場所:記事の本文中に設置された被リンクの方が、サイドバーやフッターに設置されたリンクよりも価値が高い。
ドメインオーソリティやページオーソリティが高い評価のサイトからの被リンクはSEOに高い効果を発揮します。アンカーテキストやリンクの配置場所も重要で、リンク元でどのように掲載されているかは必ず確認しましょう。不適切なアンカーテキストや不自然なリンクの配置は、検索エンジンからの評価を下げる可能性があるため、次で紹介するような適切な対処を行う必要があります。
無効な被リンクの対処方法
無効であったり悪質であったりという被リンクを見つけた場合、次のように適切に対処することでリスクを軽減させることができます。
- 「Google Disavowツール」を使用する。
- リンク元のウェブマスターに連絡を取り、リンクの削除を依頼する。
「Google Disavowツール」は、不適切な被リンクを無効化して検索エンジンに反映されないようにするツールです。リンク元のウェブマスターに連絡する方法は時間がかかることがありますが、確実に対処できる手段です。どちらも、利用する時は慎重に行うようにしてください。
被リンクの質の評価や適切な対処は、定期的に行うことで健全なリンクプロファイルを保持することができます。検索エンジンからの評価を高めるためには、継続的な活動が非常に重要なのです。
サーチコンソールでの被リンク管理のポイント
サーチコンソールを用いた被リンクの確認方法はとても簡単で、ポイントを押さえて確認すれば、不適切なリンクへの対策も十分にでき、ウェブサイトを健全に保つことができます。
しかし、それだけではまだサーチコンソールを十分に使いこなせているとは言えません。サーチコンソールを用いれば、自社のストロングポイントやウィークポイントを見つけ出すこともできて適切な戦略を立てることに活用できますし、競合の調査にも役立てることができます。ここでその活用方法を詳しく見ていきましょう。
定期的な被リンクチェックの重要性
サーチコンソールは、定期的に確認することがとても重要です。
特に、被リンクは検索順位に大きな影響を与えるため、大量のスパムリンクや低品質な被リンクが増えてしまうとそれだけで順位はガクリと下がってしまう可能性がありますし、万が一ペナルティを受けてしまったら目も当てられない結果になってしまいます。定期的に被リンクチェックを行っていれば、リンクの追加や削除に対する素早い対応ができる上、良好なリンクが適切に働いているかを確認することができます。また、被リンク戦略の修正もでき、効果的なSEO戦略を展開することも可能になります。
被リンクの効果は、多くの場合、受けてから大体1か月後くらいに検索順位に反映されると言われています。1か月に1回くらいのスパンで定期的に被リンクチェックを行えると良いですね。
被リンクのレポート作成方法
サーチコンソールのレポートを作成すれば、サーチコンソールのデータを他ツールを用いて解析できるようになります。サーチコンソールの被リンクレポートは、次のような手順で行います。
- サーチコンソールを使用して、被リンクのデータをエクスポートする。
- このデータをExcelやGoogleスプレッドシートにインポートして整理する。
- リンク元のドメイン、リンクのアンカーテキスト、リンク先のページなどを含む詳細なレポートを作成する。
リンクの品質を評価し有用なリンクかどうか判断しながら作業を行うこともできるため、レポートの作成は被リンクの確認とセットで行うことをおすすめします。
競合他社の被リンク調査方法
サーチコンソールは、自社のウェブサイトだけでなく、競合他社の被リンクの調査にも活用できます。
- サーチコンソールで、競合他社のウェブサイトの被リンクを分析する。
- 競合のリンク元がどのようなコンテンツなのか確認する。
分析は、サーチコンソールではなくAhrefsやMOZ等ほかのSEOツールを用いるのも効果的です。競合サイドで有名なドメインや高品質なリンク元を見つけられたら、その情報を参考に自社サイトのリンク獲得のための施策を考えていきましょう。競合他社から学べれば、自社のウェブサイトのさらなる成長に繋がるはずです。
被リンクの修復と改善策
被リンクはウェブサイトの評価に大きな影響を与えます。そのため、問題がある場合は速やかに修復する必要があります。また、被リンクの質を高めていくための対策も重要です。
ここで、被リンクのチェック方法、不要なリンクの取り除き方、リンク修復の具体的な例について見ていきましょう。
被リンクのチェック方法
被リンクを修正・改善していくためには、被リンクの確認が重要になります。
具体的に被リンクをチェックする時には、Google サーチコンソールや Ahrefsといった専用のツールを使って行います。すべてのリンクを効率的に確認するには、こういったツールを使って確認したいすべての重要項目をまとめて確認することが重要です。
一覧を取得・整理した後は、「被リンクの分析方法とポイント」でもお話したように、信頼性や関連性を確認することで有害リンクや古いリンクを見つけていきます。これらのツールは、新しい被リンクがどのように増えているかも確認することもできます。定期的にチェックすれば、予期せぬリンク問題を早期に発見することができるでしょう。
有害リンクの取り除き方
有害リンクは、ウェブサイトの評価に悪影響を与えるため、早急に取り除く必要があります。「無効な被リンクの対処方法」についてでもお話しましたが、それには次の2つの方法で対処することが重要です。
- リンク元サイトに直接連絡を取って削除を依頼する。
- GoogleのDisavow Toolを使って無効にする。
まずはリンク元のサイトに連絡して対応してもらうことが望ましいですが、すべてのサイトが対応してくれるわけではありません。削除依頼がスルーされてしまった場合には、GoogleのDisavow Toolを使えば影響を最小限に抑えることができます。有害リンクを取り除く際には、リンク元の更新頻度やコンテンツの質も考慮に入れるようにしましょう。
リンク修復の方法
リンクは、ちゃんと有効な形になっているかを確認することもとても重要です。
例えば、「リンク切れになっている被リンクの修復」です。これには、404エラーのページを見つけ、リンクを正しいURLにリダイレクトする方法が有効です。また、不自然なリンクが増えている場合にも、検索エンジンに悪い影響を与えてしまうため、改善が必要になります。
品質の高いコンテンツを作成してSNSなどで共有したり、同業他社とのコラボレーションをしたり、相互リンクをしたりなど、自然に新しい被リンクを獲得する方法はたくさんあります。リンク戦略を効果的に進めるためにも、被リンクの定期的な確認や修復、削除は非常に重要なのです。
サーチコンソールでの長期的な被リンク管理
サーチコンソールを使えば、ウェブサイトの被リンク管理がとても効率的にできるというのは、お話した通りです。
しかし、被リンク対策は「取り組んですぐに結果が出る」という性格のものではなく、長期間にわたって取り組むことが重要な施策です。効果的に被リンクを管理するためには、サーチコンソールを用いた定期的なデータのモニタリングと新たな機能が役立つでしょう。
ここでは、サーチコンソールを活用してウェブサイトのSEOパフォーマンスを最大化させる方法について取り上げていきます。
定期的なデータのモニタリング
サーチコンソールを活用して被リンクデータを定期的に確認することは、ウェブサイトのSEO戦略に不可欠です。
毎月一度くらいのペースで良いので、データをダウンロードして、リンクの増減やリファリングドメインの変化を分析しましょう。レポートを作成して保存していれば、過去数ヶ月のデータを比較することも容易にできます。時間経過でデータを確認することで、どのリンクがどのような影響を与えているのかを解析することができるでしょう。
定期的にデータをモニタリングがリンクの質を保つのに有用だというのは、何度もお話した通りです。地味な作業ではありますが、SEOの効果を最大に引き出すためには必須ですので、ぜひ取り組むようにしてください。
更新された機能の利用方法
サーチコンソールの新しい機能を積極的に利用することで、被リンク管理の精度を上げることができます。
例えば、リンクレポートのフィルター機能を使用することで、特定の時間範囲でのリンクの増減を簡単に確認できます。また、リンクの属性やアンカーテキストに注目することで、より詳細な分析が可能になります。他にも、新しい警告機能は、自動的に問題のあるリンクを通知してくれるため、とても便利です。これにより、迅速な対応が可能になります。新機能を常にチェックして、最新の情報を活用することが重要です。
更新された機能を利用することで、被リンク管理の効率と精度が大幅に向上します。SEO効果を高めるためにも、積極的に取り入れるようにしましょう。
被リンクのトレンド
検索キーワードでトレンドが重要なように、被リンクでもトレンドは重要になります。トレンドを追うことで、よりユーザーに有益なコンテンツ作りができ、新たな被リンクの機会を得ることが可能だからです。長期的な成功には、常に最新の情報を取り入れる姿勢が不可欠です。機会を逃さずにキャッチできるよう、業界のニュースやブログ等で最新情報には常にアンテナを張っていたいですね。
また、自サイトのトレンドを把握することも重要です。アナリティクスツールで自サイトや競合サイトの被リンクのトレンドを理解すれば、どのようなリンクがSEOに効果的かを見極めることができます。どのようなコンテンツが望まれているのかということだけでなく、どこの媒体からの流入が多いのか、どんな人がどのような評価をしてリンクを貼っているのかということも分かるため、それに合わせたコンテンツ戦略を立てることができるのです。例えば、自サイトへのリンク増加があるSNSからが多かった場合、そのSNSユーザーの嗜好に合った情報を提供できている可能性が高いですしょう。また、その陰には思わずコラボをお願いしたくなるような有力なインフルエンサーがいるかもしれません。自サイトのトレンドを正しく把握すれば、さらにSEO効果を高められるアイディアが浮かんでくるでしょう。
被リンク戦略の立て方
ここまで、被リンクの確認方法や注意するポイントについてお話してきましたが、そもそも被リンクが得られずに困っている方もいるでしょう。高品質のサイトに限ってしまうと、被リンクの獲得はさらに難しく感じてしまうところです。
そこで重要になるのが、被リンクの獲得戦略です。ここでは、自然なリンクで高品質なサイトからの被リンクを獲得するために重要なポイントをお伝えします。
良質なコンテンツの作成
自然なリンクを得るためには、「リンクしたい」と思わせるような良質なコンテンツを作成する必要があります。そのためには、次のポイントに気をつけてコンテンツを作成していくと良いでしょう。
- ユーザーのニーズを正確に理解した上で、そのニーズに応える情報を提供する。
- インフォグラフィックや動画チュートリアルなど、視覚的に魅力的なコンテンツを提供する。
- コンテンツの更新を定期的に行い、常に最新で信頼性のある情報を提供し続ける。
ユーザーが持つクエリに正確に応えられるコンテンツこそが質の高いコンテンツです。しっかりとリサーチを行い、詳細な解説や問題解決の方法を提示するコンテンツを作成するようにしましょう。また、コンテンツはテキストだけでなく、画像や動画を効果的に使用することが求められます。興味深いグラフィックはユーザーの興味を引きやすく、他のウェブサイトでも引用されやすくなるでしょう。さらに、古い情報を適切に更新して新しい情報を追加することで、コンテンツを常に最新の状態に保つことも重要です。最新情報はSNS等でも取り上げられやすくなり、多くのトラフィックを獲得できるでしょう。多くのトラフィックを得ることができれば、その分被リンクを得られる可能性が高まります。
良質なコンテンツの作成は、被リンクが得られるだけでなく、ユーザーエクスペリエンスの向上や技術的なSEOを考えた時にも非常に重要になります。SEO対策は色々ありますが、まずはここから取り組んでいくことをおすすめします。
効果的な被リンク獲得方法
効果的な被リンクを獲得する方法には、次のようなものがあります。
- 他のブログでゲスト投稿する。
- オンラインコミュニティで発言する。
- 良質なディレクトリに登録する。
- SNS等で築いたコミュニティと相互リンクする。
- 関連性の高いサイトとコラボレーションする。
- コンテストやプレゼントキャンペーンを活用する。
noteなど他のブログへ記事やYahoo!知恵袋などオンラインコミュニティを利用すれば、自分のサイトへのリンクを自然に挿入することができます。その被リンク自体が有効ではない場合もありますが、新たなユーザーの獲得から他サイトにリンクされる可能性を高めることができるでしょう。また、多くの人々が利用するディレクトリに自分のサイトを登録しても、被リンクを稼ぐことができます。この場合、ディレクトリは関連性が高く信頼度の高いものを選定する必要があります。
SNS等で築いたコミュニティで相互にリンクしあうのも、被リンクの質と量を高めるのに有用です。関係性が深まれば、共著やインタビュー等コラボレーションしたコンテンツを配信することができ、サイトの質をさらに向上させられます。コラボレーションは、広範なネットワークからのリンクを素早く集めることに有用です。SNSやブログ等で築いたコミュニティ以外にも、業界内のインフルエンサーやブログ運営者へコンタクトを取ることで共同でコンテンツを作成することができる可能性があります。特に有力なインフルエンサーと組むことができれば、著名なサイトからリンクも得やすくなるでしょう。また、ここぞという場面でコンテストやプレゼントキャンペーンを活用するのも1つの手段です。
これらの手法を組み合わせて活用していくことで、高品質で自然な被リンクを多く獲得することができるでしょう。良質なコンテンツを作成しておくことで、こういった対策も成功する確率が高まります。
ステークホルダーとの連携
被リンク戦略を成功させるためには、ステークホルダーとの連携が不可欠です。
内部のチームとのコミュニケーションを密にし、目標を共有することが大切です。SEOチーム、コンテンツチーム、マーケティングチームが一丸となって取り組むことで、効果的な戦略を実行できます。情報共有のための定期的な会議も役立つでしょう。
また、外部のステークホルダーとの連携も重要です。業界のインフルエンサーやパートナー企業と良好な関係を築くことで、自然な被リンク獲得の機会が増えます。定期的な交流を通じて、互いに利益を享受できる関係を築くことが求められます。
内外のステークホルダーとの連携は、SNSを活用するのも有効です。SNSを通じたコミュニケーションは、迅速に情報を共有する手段として役立ち、継続的かつ効果的な連携を行うことができるでしょう。各ステークホルダーとの連携を強化することは、被リンク戦略全体を成功へと導くのにとても重要なのです。
よくある質問とトラブルシューティング
ここまで、被リンク対策について、サーチコンソールを用いた方法でどのように行っていけばよいのか、具体的な対策方法を交えながら解説してきました。しかし、実際あまりイメージができていないという方もいるかもしれません。
そこで、このセクションではよくある質問とトラブルシューティングについて解説します。日々の運営にぜひお役立てください。
被リンクが反映されない場合の対処法
「被リンクの効果が反映されない」というのは、多くのウェブマスターが経験する悩みです。この悩みは、下記のようなことが原因となっていることがほとんどです。
- リンクの質が良くない:リンク元のサイトが良質でない場合は、大きな順位変動がない可能性があります。
- タイミングが早すぎる:良質な被リンクでも、検索エンジンからの評価の反映には4週間程かかると言われています。
- リンク元のサイトがインデックスされていない:リンク元がきちんとインデックスされていなければ、検索エンジンの評価は高まりにくいです。
- nofollow属性のサイトからだった:被リンクを得ても、リンクの属性がnofollowだった場合は被リンクの効果は反映されません。
- リンクが正しい形式で設置されていない:正規リンクとして認識されるよう設置場所を修正します。
被リンクの効果が反映されない場合は、ぜひチェックしてみてください。特に、品質の管理は重要で、関連性が低いサイトや低品質のサイトからの被リンクはSEOにマイナスの影響を与えている可能性がありますので、順位が中々動かないという人はぜひ確認してみてください。
ペナルティを受けた場合の対処法
検索エンジンからペナルティを受けてしまったら焦ってしまうところですが、落ち着いて対処することで乗り切ることができます。ペナルティを受けてしまった時の対処法は次の通りです。
- 検索エンジンのガイドラインに違反している部分がないかを確認し、問題点を特定する。違反した可能性のある要素を洗い出すことが第一歩です。
- 問題点を修正する。
- 再審査リクエストを送る。
- ペナルティが完全に解除されるまで、チェックリストを作成し、定期的に確認する。
再審査リクエストには、修正した内容およびその理由を詳しく書き添えてください。詳細な説明と具体的な証拠を提示することが重要です。ペナルティが完全に解除されたら、その後はもう違反しないようにガイドラインに従って運営するようにし、再発防止に努めましょう。
頻繁に確認すべきポイント
SEO効果を得るためにも、トラブルを未然に防ぐためにも、ウェブサイトは定期的に確認する必要があります。頻繁に確認すべきポイントは次の通りです。
- サイトの速度
- エラーログ
- コンテンツの情報の鮮度
- キーワードのランキング
- 被リンクの状態
サイトの速度が遅かったりエラーログがあったりした場合は、速やかに修正することでユーザーエクスペリエンスを向上させられます。コンテンツの質も情報の鮮度を保つために定期的に行う必要があります。競合の様子を見つつ、適切な更新でユーザーに有益な情報が提供できるようにしたいですね。キーワードのランキングや被リンクの状態も、SEO的な観点から非常に重要です。分析ツールを活用して効果的なSEO対策を継続して実施することが成功への鍵となります。
サーチコンソールで効率的に被リンク対策
今回は、ウェブサイトの運営で欠かせない被リンク対策について、サーチコンソールを活用する方法とともに被リンク対策で気をつけたいポイントやスパムやトラブルが起こってしまった時の対処法まで、幅広い内容をお届けしました。
被リンクは、優良で関連性の高いコンテンツからだった場合はSEOに多大な影響を与えますが、その分対策も重要で、特に品質の悪いサイトやスパムからの被リンクの場合は検索エンジンに悪影響を与えないためにリンクを切る等の対応をすることが重要になります。そのため、定期的なチェックが欠かせません。
Googleが無料で提供しているサーチコンソールを利用すれば、この被リンクの定期的な確認をまとめて簡単に行うことができます。定期レポートで時系列を追いつつ競合の確認をすることは、被リンクやSEOの対策を練ることに非常に役立つでしょう。サーチコンソールには、フィルター機能や警告機能をはじめ、リンク属性やアンカーテキストが簡単にチェックできる新機能も搭載されているため、ぜひ利用したいですね。
Googleサーチコンソールは、ほかにも検索キーワードについて詳しく調べたりSEO的に問題がないかを確認したりすることもできます。同じく無料で提供されているGoogleアナリティクスやGoogleキーワードプランナーといったツールとあわせて活用すれば、データに基づいた論理的で明確なサイト運営プランを立てることができます。ぜひ活用してみてください。